【レポート】Compute innovation for any application, anywhere #AWSreInvent #CMP215
セッション概要(公式サイトより日本語訳)
AWSは、最も包括的な機能セットを提供しており、クラウド、オンプレミス、エッジでアプリケーションを構築、実行、スケールできるよう、インフラストラクチャおよびサービス全体で継続的にイノベーションを進めています。AWS Compute & Networking の副社長であり著名なエンジニアであるアンソニー・リグオリ氏と共に、AWS のイノベーションがコンピューティングの世界をどのように変革しているかをお伝えします。
本セッションはこちらのYoutubeにて公開されています。
セッション内容
はじめに
- AWSはクラウドコンピューティング専用のハードウェアとソフトウェアをゼロから設計し、NitroシステムやGravitonプロセッサなどの革新を実現した。
- ハードウェアと仮想化技術の進化により、オンプレミスでは実現できないレベルのパフォーマンス、信頼性、セキュリティを提供している。
Nitroシステムの進化について
- 第6世代Nitro V6を発表。400Gbpsのネットワークスループットを実現し、パフォーマンスとスケールをさらに向上。
- Nitro SSDの第3世代では、ストレージのレイテンシを50%削減し、変動性を60%削減。
- セキュリティ面では、製造プロセス中に暗号化IDを生成し、サプライチェーン全体での改ざん防止が可能である。
Gravitonプロセッサの進化
- 第4世代Graviton4を発表。コンピューティングパフォーマンス30%向上した。
- Gravitonベースのインスタンスは70,000社以上の顧客に採用され、上位1000社のAWS顧客の95%が利用している。
新しいインスタンスとストレージの発表
- EC2 I7ie instances
- EC2 I8g instances
をリリース- 各インスタンスについての詳細は下記サイトで紹介されています。
次世代基盤モデルの構築
- Trainium 3 3nmプロセス利用 を発表。パフォーマンスが2倍、エネルギー効率が向が期待できる。
- Trainium 2 チップを採用した、世界最大規模のMLクラスター「Project Brainerd」を構築中。
サーバーレスとコンテナの進化
AWS LambdaやEKS(Elastic Kubernetes Service)の継続的に進化させている
- EKS Auto Mode
- EKS HyperNodes
をリリース。Kubernetes運用の簡素化と効率化を実現。- 各インスタンスについての詳細は下記サイトで紹介されています。
- AWSの紹介: Amazon EKS Auto Mode
- DevIOの紹介:EKS で Auto Mode が追加されたので試してみた
- AWSの紹介:Amazon EKS Hybrid Nodes overview
- DevIOの紹介:EKSハイブリッドノードの一般提供開始。EKSのコントロールプレーンのみをAWSに移譲できるようになりました!
- 各インスタンスについての詳細は下記サイトで紹介されています。
この講演では、AWSの過去10年と、今後10年の進化、ビジョンを示すものであり、ハードとソフトウェア、AI/ML、セキュリティの各分野での継続的な革新を行なうことが強調されていました。
印象に残ったセッションの資料
- 冒頭10年でテクノロジーがどう変わったかのお話がありました。
- 10,000TPS enery 10sec!凄い世界だ。これからも増えるんだろうな。
- Cardも開発
- NITROの歴史
- ハード側のセキュリティ対策
- 高性能Serverもあります
- 3nm の世界最高精度の半導体性能を利用し、クラウドサービス性能を高めていく
所感、印象に残ったメッセージ
セッション中に、10年前はオフィスの地下で開発されたネットワークカードから作っていったという発表がありました。最初の担当アサインは規模は5人くらいだったとのことですが、10年で1000人関わるようになったと規模拡大の大きさを伝えられていました。
クラウドのサービスを提供する上でサービスの性能コアとなる、CPU、基板、サーバーを開発するのは戦略として素晴らしいと思います。が直ぐに実現できるものでは無いと思います。他のクラウドサービス会社もCPU開発のチャレンジを行なっていますが、AWSの発表した性能は抜き出ているように思いました。(10年前はIntel、Samsungが高性能のCPUのリリース発表を行なっていたと思いますが、クラウドが主流の世界となったことを感じます。)
他NITROのセキュリティ対応機能が興味深かったです。プロセスに暗号化を行い、ハード構成をチェックして、正しくない場合は動作させないようにする工夫があり、データが取られるようなことがあっても改ざん出来ないようなっているそうです。